流域管理

Watershed Management Lab., University of Tsukuba

学生の過去の研究 (〜2009年度)

岐阜県高山試験地における森林生態系観測

高山試験地は、乗鞍岳の西側斜面に位置する、日本を代表する森林観測サイトです。
私たちの研究室だけでなく、様々な研究室・大学・研究所が一緒に多種多様な側面から観測を行っています。

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関わっているプロジェクトもたくさんあります。

 


固定床上を流れる土石流の流動特性

水と土砂の混合物の流れである土石流は、河床材料によって、 その流速や濃度といった流動特性が異なります。
にもかかわらず、これまでの土石流のシミュレーションでは、 この違いが考慮されていません。
そこで、河床条件の違いを考慮したシミュレーションを行うため、 まず流動特性の違いについて研究しています。

 
写真左:実験水路です。
写真右:井川演習林。


リモートセンシングを用いた植物季節の観測

展葉や紅葉など、植物が見せる四季折々の季節的な変化を、植物季節といいます。
地球上の植物季節を知ることができると、 気候変動に対して植物がどのように反応するかを理解することができたり、 植生分布の移り変わりを知ることができたりします。
地球温暖化のような気候変動が懸念されている近年において、 こうした植物季節の観測が重要になってきています。
そこで、地球全土を周期的に調べることのできる衛星リモートセンシングを使って、植物季節を観測する研究に取り組んでいます。

 
写真左:衛星データから推定した2006年の紅葉日。単位は1月1日からの日数です。
写真右:データ解析だけでなく、フィールドにもよく行きます。田植えしてます。


凍結融解作用による土砂生産に関する研究

凍結融解作用は岩盤内での水分の凍結・融解の繰り返しによって岩石の破砕を引き起こす物理的な風化作用の一つです。
斜面崩壊などに比べて一度の生産土砂量は少ないものの、この作用によって冬季に恒常的な土砂の生産が行われています。
その生産量を把握することは流域における土砂管理を行う上で重要な課題といえます。
井川演習林をフィールドとして現地での調査をもとに、流域という広範囲での凍結融解による土砂生産について研究をしています。

  
写真左:2008年4月中旬。崖錐の地形を測量してるところです。
写真中:2008年9月初め。左写真の場所の堆積物が夏の豪雨等で流されたと思われます。
写真左:調査の際にはこんなところにも足を運んだりしました。


衛星リモートセンシングによる東アジアの植生変動推定

FAO (Food and Agricuture Organization) は2000年から2005年の間に中国の森林面積が2000万ヘクタール以上増加していると報告しています。
この面積は日本の国土面積の半分という莫大な面積であり、地上調査で確認するのはとても大変です。
そこで、地球全土を高頻度で観測することができる衛星リモートセンシングを用いて、東アジアの植生変動を推定する研究をしています。

  
写真左:衛星リモートセンシングで推定した植生変動(赤:植生が増えたところ,青:植生が減ったところ)
写真中:2003年9月10日の黄土高原
写真右:2006年9月6日の黄土高原。写真中と同一地点です。植生が増えている様子が確認できます。

 


衛星で推定した光合成有効放射量の水稲収量予測への有用性

従来の稲の収穫量予測には, アメダスの日射量データが用いられてきました. しかし, アジアなどの途上国ではアメダスの様な地域気象観測システムはありません. 
稲の生育に不可欠な要素だといえる光合成有効放射量 (Photosynthetically Active Radiation :PAR) は, 地表を広域に観測できる衛星によって簡易的に推定できるようになりました.
本研究では, 衛星から推定したPARが水稲の収穫量を予測するのに有効かを検証しました.

  
写真左 : 衛星で推定した日本全国のPARマップ (赤 : PARが高い, 青 : PARが低い) 松本盆地周辺が一番高い!
写真中 : 衛星のPARと作況指数の対応関係
写真右 : アメダスの日射量と作況指数の対応関係

 


衛星リモートセンシングによる高山帯の融雪時期の推定

融雪時期の変化は, 周囲の環境に影響を与えるといわれています。
特に寒冷環境に成立する高山生態系は, 環境変動の影響を受けやすく, 地球温暖化による生物多様性の減少が懸念されています。
そこで, 飛騨山脈 (北アルプス) を対象として,衛星リモートセンシングを用いた積雪マップの作成と融雪時期の経年変化の推定をする研究を行っています。

    
写真左:対象地域の北アルプス
写真中:衛星から推定した2007年の融雪日
写真右:やぐらから見た乗鞍岳


衛星リモートセンシングを用いたスギ花粉飛散総数の予測手法

近年人工衛星により光合成有効放射 (Photosynthetically Active Radiation :PAR) の推定が可能になりつつあります。
スギ花粉飛散総数と前年夏期の気象要因には相関があり、気象要因から経験的に翌年のスギ花粉飛散総数を予測する事ができます。
本研究では人工衛星により推定された前年のPARから、翌年のスギ花粉飛散総数の予測を行っています。

   
写真左:2010年のスギ花粉飛散状況
写真中:2009年夏期 (7/1-8/31) の日平均PAR
写真右:スギ林写真


インドネシア・メラピ火山周辺地域の土地利用の変遷

インドネシア・ジャワ島中部にあるメラピ火山は、世界でも有数の活火山です。
なので、その周辺地域では噴火に対する防災対策を古くから行われています(日本もやってます)。
防災対策を行うには「どこに人がいるか?」という情報が必要不可欠なので、
これまでメラピ火山周辺地域の防災対策は1970年代後半の情報をもとに計画・実施されてきました。
でも、さすがに30数年前の情報では古すぎるんじゃないかということで、
「どこに人がいるか?」に関係する土地利用状況についてここ10年くらいの変遷を調査しています。

   
写真左:メラピ火山周辺地域。(2004/06/07 Landsat)
写真右:メラピ火山。(2010/01/11 撮影)


人工衛星を用いた水田地帯における耕作放棄地の判別

耕作放棄地とは、1年以上作付けしておらず、かつ、今後とも耕作する意志のない農地のことです。
日本の食料自給率を向上させるためには、耕作放棄地を解消していくべきです。
それにはまず、耕作放棄地の分布を把握する必要がありますが、定期的かつ空間的な調査を低コストでできたらステキです。
そこで、本研究では、人工衛星を用いて耕作放棄地の分布を把握しようとしています。

   
写真左:AVNIR-2による耕作放棄地の判別結果(■:耕作放棄地)
写真中:現地踏査による耕作放棄地の判別結果(■:耕作放棄地)
写真右:フィールドへ行くのはとても楽しいです。田植えしてます(パート2)。


ハイドロフォンに関する研究

流砂量の計測は土砂管理計画を立てるにあたり重要な事ですが計測手法は確立されていません。
現在、流砂量計測手法の一つであるハイドロフォンの実用化が進められていますが、その詳細な特性は明らかにされていません。
そこで、ハイドロフォンの特性に関する研究を行っています。

  
写真左:ハイドロフォンの写真
写真右:実験風景


茨城県つくば市天王台1-1-1
筑波大学生命環境系 宮本・奈佐原(西田)・堀田・山川研究室
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